荻窪
中央線 荻窪駅

ことぶき通り商店街

商店街一覧

ことぶきの路地に鎮座するのは、可愛い動物七福神たち。

今日は荻窪駅に来た。
荻窪駅周辺には大小の商店街がある。
どの商店街へ行こうかと考えながら駅の北口へ出て、
青梅街道を新宿方面へ歩く。
少し行くと荻窪駅前入口の交差点。
交差点を左へ折れて天沼八幡通りに入ると
通りの左手に細い通りを見つけた。
通りの入口のアーチには可愛い動物たちのイラストと
「なないろこみち」の文字。
アーチの支柱には「ことぶき通り商店街」と書かれている。
支柱の脇でキュートなブタの立体オブジェが出迎えてくれた。
驚き顔で「ようこそ」と言っているようだ。
早速、アーチを潜ってことぶき通りへ。
通りを歩くと今日シャッターを上げている物販の店は電器店だけ。
古書店などもあるのだが
ゴールデンウィークだからか扉は閉められている。
飲食店はお洒落な洋食店と台湾料理店、
ラーメン店などが営業中。
短い通りに商店の数は少ないのだが、
通りのあちこちに置かれた動物のオブジェが
商店街に彩りを添えている。
オブジェの数はウサギやネコやタヌキなど全七体。
調べてみると、これらは「なないろこみち七福神」と言うらしい。
勝負事を司る毘沙門天の名はマカセトケン、
健康長寿を司る寿老人の名はフクフクロウなど、
それぞれにご利益を示唆する名前がついている。
ちなみにマカセトケンはイヌ、
フクフクロウはフクロウがモチーフの神様だ。
通りの片隅に「ことぶき荘」というアパートがあった。
幼少時、僕が暮らしたアパートの名も「ことぶき荘」だった。
四畳半一間の小さな部屋でトイレは共同、
もちろん風呂無しのアパート。
隣の部屋にはみゆきちゃんという女の子が住んでいた。
同じ年で同じ幼稚園に通っていた幼友達だ。
僕が初めてプリンを食べたのはみゆきちゃんの家。
おばさんが作ってくれたプリンは衝撃の美味しさだった。
こんなに美味しいものが世の中にあるのかと舌が震えた。
みゆきちゃんちのプリンは僕の美味しさ原体験だ。
みゆきちゃんは小学校入学前に引っ越してしまった。
お別れの日、なんとも言えない寂しさに包まれた。
あれは僕の寂しさ原体験。
路地の奥のことぶき荘の看板がプリンのように甘くて、
そして切ない記憶を呼び起こした。
これはきっと、なないろこみち七福神のご利益なのだろう・・・

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

商店街。MAP

  • ●住所
     ・杉並区天沼3丁目

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