阿佐ヶ谷
中央線 阿佐ヶ谷駅

松山通り交友会

商店街一覧

天高く豆腐とパンと煎餅と和菓子で肥ゆる秋。

阿佐ヶ谷駅北口ロータリーの向こう、
短いアーケードを抜けた先が松山通りだ。
通りは曲がりくねっている。
くねり具合からすると松山通りは、かなり古くからの道に違いない。
秋晴れの青空の下、通りをしばらく歩くと街路灯が変わった。
大きな白い丸い灯具が3つ連なる上に「松山通り交友会」とある。
通りの左に豆腐店を発見。
店先には創業昭和11年の文字と共に昔と今の店の写真が貼られている。
豊嶋屋豆腐店の店内の水槽には木綿豆腐が涼し気に揺らいでいる。
少し先の右手にはパン店の草鞋がある。
今年開店した若い店だ。
草鞋のパンは野菜が主役。
かぼちゃ、木の子、茗荷、いちじくなど、
20種類以上のパンが並んでいる。
他ではあまり見かけない美味しさを見つけた。
先に進むと歴史がありそうな煎餅店が出てきた。
昭和12年創業の八幡煎餅では50種類以上の煎餅とおかきが売られている。
そのほとんどは店の裏で三代目が手作りしていて、
使うもち米とうるち米も二代目の奥さまの実家で穫れたものだ。
気さくな三代目に奥の工場も見せてもらった。
色々な焼き網やざる、秤など使い込まれた道具が静かに並んでいる。
砂糖醤油をつける前の素焼きの豆入り煎餅を頂いた。
サクッと軽い口当たりの中に
生地のほんのりした甘さと落花生の香りが広がる。
当然、お土産で購入。
八幡煎餅を出てさらに進むと小さな和菓子店があった。
店の名は菓人 結人。
大福やどら焼きなどの定番の和菓子の他、
動物や草花の形をした落雁が可愛い。
なんとチョコミント羊羹という変わり種も。
以前は1日限定でパクチー大福も作ったことがあるそうだ。
創作和菓子に意欲的なご主人はなかなかのチャレンジャーである。
松山通り交友会には、美味しくて面白くて個性豊かな個店がたくさんある。
天高く馬肥える秋。
はからずも今日は食べ物の個店に魅入られてしまった。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 八幡煎餅

    八幡煎餅

    昭和12年創業の煎餅店。今、暖簾を守るのは三代目。店には50種類に上る煎餅とおかきが並んでいる。店の奥の工場を案内してもらうと、棚に10種類以上の焼き網を発見。様々な煎餅とおかき、それぞれに応じて焼き網を使い分けているそうだ。今日の工場では豆入り煎餅の生地を乾燥させていた。この煎餅の工程は、餅をついて、豆を煎れて、形を整えて、柔らかいうちに切って、乾燥させて、焼いて、砂糖醤油をつける。早くて1週間、梅雨時だと数週間。手間と暇のかかる逸品だ。材料の米は二代目の奥様の実家から送られてくる。米から手作りの煎餅なのだ。煎餅の他に、餅も人気。年の暮れは、大忙しの三代目だ。ちなみに阿佐ヶ谷の地名を冠したA姉妹やアメリカ出身の日本文学者R氏も八幡煎餅のファンらしい。

    八幡煎餅

    八幡煎餅 八幡煎餅

    昭和12年創業の煎餅店。今、暖簾を守るのは三代目。店には50種類に上る煎餅とおかきが並んでいる。店の奥の工場を案内してもらうと、棚に10種類以上の焼き網を発見。様々な煎餅とおかき、それぞれに応じて焼き網を使い分けているそうだ。今日の工場では豆入り煎餅の生地を乾燥させていた。この煎餅の工程は、餅をついて、豆を煎れて、形を整えて、柔らかいうちに切って、乾燥させて、焼いて、砂糖醤油をつける。早くて1週間、梅雨時だと数週間。手間と暇のかかる逸品だ。材料の米は二代目の奥様の実家から送られてくる。米から手作りの煎餅なのだ。煎餅の他に、餅も人気。年の暮れは、大忙しの三代目だ。ちなみに阿佐ヶ谷の地名を冠したA姉妹やアメリカ出身の日本文学者R氏も八幡煎餅のファンらしい。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・杉並区阿佐谷北3丁目1−1

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