押上
半蔵門線 押上駅

十間橋通り

商店街一覧

逆さスカイツリーの先に、可憐な花々が咲いていた。

昨日、東京に桜の開花宣言が出た。
初夏の温かさに誘われて来たのは押上駅。
駅を出てスカイツリーを背に北十間川沿いを歩いて行くと
川面に映る「逆さスカイツリー」で有名な十間橋に着く。
この橋から北へ延びる通りが十間橋通り。
今日はこの通りを散策だ。
通りを歩いて目に入ってきたのは「はかり」と壁に大きく記された店舗。
営業はしていないようだが、その文字の存在感は抜群だ。
薬局や和菓子店、食料品店などの看板を掲げた店舗もあるのだが、
どこもシャッターを下ろしたままだ。
十間橋北の交差点の角に古いスキー板や算盤、
瀬戸物などが並ぶ店があった。
古道具と骨董の店「釜屋」に入ってみると小さな店内に
陶磁器やギター、笊、宝飾品など多種多様な商品が並んでいる。
先に進むと色とりどりの花が並ぶ生花店「花菊フラワー」が店を開けていた。
店先では桜やマーガレットなどの春の花木と共に
ラベンダーや紫陽花など、初夏の花が咲いている。
軒に吊るされているのは店主が作ったドライフラワー。
その他、多肉植物など、「花菊フラワー」の花木のラインナップは豊富だ。
さらに進んで行くと、通りはY字路になった。
まずは右側のメインの通りへ。
青いサンシェードに「十字屋」と白く書かれた文具店があったので
中に入って話を聞くことに。
女将さんによると、
通りは「十間橋通り商業協同組合」として商店街を形成していたのだが、
二年ほど前に解散して街路灯も撤去したそうだ。
以前は十間橋から東武亀戸線の踏切まで150を超える店が連なり、
墨田区一の賑わいを誇っていたのだと教えてくれた。
その踏切近くへ歩いて行くと、小鳥を販売している店舗があった。
中では小鳥の餌を手にした客が店主と談笑している。
お邪魔になりそうなので、話を聞くのは次の機会に。
近くに丁度シャッターを上げている店があったので早速中へ。
「弘昌堂太田時計店」では、眼鏡と時計と宝石・貴金属を販売している。
高品質な商品を扱う店の店主は、文学や音楽など造詣が深い人物。
太宰や川端、菊池寛等の話で時間が経つのを忘れてしまった。
通りをY字路に戻って左の細い道を行くと
「花冨生花店」の前でネモフィラやパンジーが可憐な花を咲かせていた。
十間橋通りでシャッターを上げ続ける店たちを、
そっと応援するかのように小さな花が咲いていた。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

商店街。MAP

  • ●住所
     ・墨田区業平5丁目15−4

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