亀戸
山手線 亀戸駅

亀戸香取勝運商店街

商店街一覧

参道の店先で、白梅と紅梅の二人に出逢った。

社殿の下手に一本の紅梅、上手に白梅がすっくと立っていた。
紅梅の蕾は膨らみ始め、
白梅の方はちらほらと綻んだ花を見ることができる。
境内の土が黒く湿っているのは、
霜柱が溶けた今朝の寒さの名残りか。
今日、訊ねたのはスポーツ振興の神としても知られる
亀戸香取神社の参道にある亀戸香取勝運商店街。
大きな鳥居をくぐると、
ゆったりとした参道の左右に看板建築の建物が軒を並べている。
物販の個店は、和菓子店、花店、味噌店、青果店、
海苔店などと数は少ないがどの店もこの地で長く商いをしている。
味噌店と青果店の店主に話をうかがったのだが、
二人とも見ず知らずの僕に丁寧に店のこと、商店街のことを教えてくれた。
昭和50年代までは、参道に店舗や露店が立ち並び、
毎日大勢の人たちで賑わい、青果、魚、
精肉の生鮮三品の店もそれぞれ二軒、三軒とあり、
通りは参拝客と買い物客で溢れていたそうだ。
今は、店も少なくなって寂しくなったが、常連のお客さんがいる限り、
店を閉めることはできない、と話してくれた。
味噌店のご主人に勝運の由来を聞くと、
平将門の乱の折、追討使俵藤太秀郷が亀戸香取神社に戦勝を祈願し、
無事に乱を鎮めたことに由来すると教えてくれた後、
でも俺は競馬じゃ全然勝てないよ、と言って笑った。
帰り際、もう一度香取神社に行ってみた。
紅梅と白梅が味噌店と青果店の店主に思えた。
寒さの中、凜として蕾をつける様が二人の姿と重なった。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 丸定

    丸定

    この地で70年近く商いを続けている味噌店。ご主人と女将さんと息子さんの三人で切り盛りする店だ。店には信州、越後、仙台、京都、広島、北海道など、多彩な味噌が樽に入って売られている。店の奥には神棚があり、山盛りの樽の味噌に刺さっているのは、しゃもじ。どちらも今では懐かしい光景だ。味噌の他にも味噌漬や奈良漬の漬物も人気の商品。お話をうかがったご主人の人柄も絶品。

    丸定

    丸定 丸定

    この地で70年近く商いを続けている味噌店。ご主人と女将さんと息子さんの三人で切り盛りする店だ。店には信州、越後、仙台、京都、広島、北海道など、多彩な味噌が樽に入って売られている。店の奥には神棚があり、山盛りの樽の味噌に刺さっているのは、しゃもじ。どちらも今では懐かしい光景だ。味噌の他にも味噌漬や奈良漬の漬物も人気の商品。お話をうかがったご主人の人柄も絶品。

  • 坂本商店

    坂本商店

    坂本商店は昭和初期から続く八百屋。店先には季節柄、様々な柑橘類や林檎が並び、良い香りを参道に届けている。新鮮なフルーツや野菜も自慢だが、こちらの店で目を引くのが自家製の梅干しや沢庵、蕪、人参、胡瓜などの糠漬けだ。さらに、ここでしか手に入らないであろう亀戸大根の糠漬けも発見した。初めて見る亀戸大根は小ぶりで可愛らしい。店主の優しさを彷彿とさせる大根だ。

    坂本商店

    坂本商店 坂本商店

    坂本商店は昭和初期から続く八百屋。店先には季節柄、様々な柑橘類や林檎が並び、良い香りを参道に届けている。新鮮なフルーツや野菜も自慢だが、こちらの店で目を引くのが自家製の梅干しや沢庵、蕪、人参、胡瓜などの糠漬けだ。さらに、ここでしか手に入らないであろう亀戸大根の糠漬けも発見した。初めて見る亀戸大根は小ぶりで可愛らしい。店主の優しさを彷彿とさせる大根だ。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・江東区亀戸3-61-9

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