京成金町
京成金町線 京成金町駅

金町栄通り商店街

商店街一覧

小さな踏み切りの向こうに、ささやかなゼイタクを見つけた。

ゴールデンウィーク明けの今日、訪れたのは金町。
単線の京成金町線に乗って終点の京成金町駅で降りた。
終点と言っても金町線は京成高砂と柴又と
京成金町のわずか三駅の短い路線だ。
改札を出て柴又方面へ駅の脇に沿って歩くと
駅の端に小さな踏切があった。
踏切の先の街路灯には「金町栄通り商店街」と書かれている。
さあ、踏切を渡って「金町栄通り商店街」を散策だ。
細い通りには居酒屋、おでん、もつ焼き、焼き肉、
スナックなどの看板を掲げた飲食店が軒を連ねている。
この曲がりくねった通りには、
陽が落ちる頃に来るのが良かったのかもしれないな・・・
などと考えていると、ちょっと気になる店が出て来た。
店の入り口には紅白のサンシェード。
サンシェードの上の黄色い看板には「ゼイタク」の赤い文字と
「煎餅」の青い文字が躍っている。
ガラス越しに中を見ると二人の先客。
客が出てくるのを待って早速店内へ。
店内では店主とそのお母さんとおぼしき人が菓子を作っている。
お母さんが絞り袋に生地を詰めて、
絞り袋を受け取った店主が型に生地を流し込んで焼いている。
二人のやり取りは無駄が無く、とても息が合っていて美しくさえある。
お母さんに声をかけると、仕事を中断してショーケースの前に来てくれた。
話を聞くと、ここ小林商店は人形町にある老舗の菓子店
「重盛永信堂」の暖簾分けの店で昭和41年に創業したそうだ。
店の看板商品は人形焼とゼイタク煎餅。
今、ゼイタク煎餅を焼いているのは息子さんで店の二代目。
二代目は人形町で修業を積んで金町に戻って来たとのこと。
人形焼は知っていたがゼイタク煎餅は食べたことが無い。
聞いてみると、所謂うるち米を使って焼く煎餅では無く、
ゼイタク煎餅は砂糖と小麦粉と玉子などの生地を焼いた
甘い煎餅なのだと教えてくれた。
話を聞いていると、新しい客がやって来た。
若い女性客は迷う事無くゼイタク煎餅を購入。
小林商店はかなり人気の菓子店のようだ。
小林商店を後に通りを先へ進む。
左党が集う飲食店の他は写真店と理容室がシャッターを上げていた。
残念ながら洋品店のシャッターは下りたまま。
「金町栄通り商店街」、飲み屋が連なる通りなのだが、
人形焼とゼイタク煎餅の店が甘党の人たちの舌を喜ばせている。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 小林商店

    小林商店

    人形焼とゼイタク煎餅の店の創業は昭和41年。小林商店は人形町の重盛永信堂の暖簾分けの店だ。小さな店内で人形焼とゼイタク煎餅を焼くのは二代目とそのお母さん。ゼイタク煎餅は砂糖と小麦粉と玉子と蜂蜜の生地にピーナッツやブドウなどを混ぜて焼いた甘い煎餅だ。土産に買ったゼイタク煎餅のほんのりした甘さは、気さくに話をしてくれたお母さんと人形焼を焼く手を休めることなく僕の質問に応えてくれた二代目の人柄を表している。

    小林商店

    小林商店 小林商店

    人形焼とゼイタク煎餅の店の創業は昭和41年。小林商店は人形町の重盛永信堂の暖簾分けの店だ。小さな店内で人形焼とゼイタク煎餅を焼くのは二代目とそのお母さん。ゼイタク煎餅は砂糖と小麦粉と玉子と蜂蜜の生地にピーナッツやブドウなどを混ぜて焼いた甘い煎餅だ。土産に買ったゼイタク煎餅のほんのりした甘さは、気さくに話をしてくれたお母さんと人形焼を焼く手を休めることなく僕の質問に応えてくれた二代目の人柄を表している。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・葛飾区金町5丁目35

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