駒込
山手線 駒込駅

霜降銀座商店街

商店街一覧

商店街を行くベビーカーの中で、小さなもみじの手がひらいた。

江戸から明治にかけて駒込は園芸の街であった。
桜の代名詞でもあるソメイヨシノも旧上駒込村染井の植木屋が育成した桜だ。
春に毎年見事な花をつける駒込駅のツツジも
駅開業時に近隣の植木屋が植えたものである。
その花や庭木の名所である六義園と旧古河庭園に挟まれて、
霜降銀座商店街はある。
駒込駅から歩いて5分ほどの細い通りは今日も人々の活気に溢れている。
戦前、通りは小さな小川だったそうだ。
巣鴨の豊島市場の近くを水源として上野の不忍池に注いでいた
谷田川を暗渠にした上に、少しずつ商店が集まり始めたのが商店街の始まりだ。
霜降銀座商店街で特筆すべきは、
青果店や肉屋や洋品店など物販の店がその8割以上を占めることだろう。
最近は、物販のお店が姿を消してチェーンの飲食店が
幅を利かす商店街が増えているが、
この通りは昔ながらの店を3代目、4代目たちがしっかりと守っている。
戦前や戦後すぐから営業している店も健在だ。
ベビーカーを押しながら歩いていくお母さんたちを度々目にした。
昔からの馴染み客はもちろん、
若い家族連れも新しい常連として商店街を賑わせているようだ。
肩が触れるほどの通りでは、近所の人たちがお喋りをしている。
店の品を定めながら店主と話し込んでいる。
客は納得した商品をカバンに詰めている。ゆっくりと時間が流れていく。
商店街を抜けて本郷通りの坂を
滝野川へ上がっていくとすぐに旧古河庭園に出た。
庭園のもみじが色づき始めていた。
ベビーカーの小さな手が思い浮かんだ。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • とうふのかさはら

    とうふのかさはら

    昭和28年から続く豆腐屋。今は3代目が毎朝4時から豆腐作りに励んでいる。国産大豆100%のか さはらの豆腐のファンは多い、お話をうかがっている間も、ひっきりなしに常連客が豆腐や厚 揚げなどを求めに来ていた。もちろん豆腐は人気商品だが、豆腐や大豆を使った総菜や生湯葉 なども手作りで美味である。ちなみにお彼岸の日は多い時でいなり寿司用の油揚げが1,000枚も 売れるそうだ。

    とうふのかさはら

    とうふのかさはら とうふのかさはら

    昭和28年から続く豆腐屋。今は3代目が毎朝4時から豆腐作りに励んでいる。国産大豆100%のか さはらの豆腐のファンは多い、お話をうかがっている間も、ひっきりなしに常連客が豆腐や厚 揚げなどを求めに来ていた。もちろん豆腐は人気商品だが、豆腐や大豆を使った総菜や生湯葉 なども手作りで美味である。ちなみにお彼岸の日は多い時でいなり寿司用の油揚げが1,000枚も 売れるそうだ。

  • 細野商店

    細野商店

    60年以上続く青果店。季節の野菜や果物を毎日巣鴨の豊島市場に仕入れに行き、朝の8時から店頭 に並べている。今日も松茸、銀杏、栗、柿などの秋の青果が店先でキレイに並んで客が来るのを待 っていた。今は3代目が店の屋台骨を支えているが、18歳の若き未来の4代目も父親の背中を見な がら商売に精を出している。頼もしい未来を見ることができる青果店だ。

    細野商店

    細野商店 細野商店

    60年以上続く青果店。季節の野菜や果物を毎日巣鴨の豊島市場に仕入れに行き、朝の8時から店頭 に並べている。今日も松茸、銀杏、栗、柿などの秋の青果が店先でキレイに並んで客が来るのを待 っていた。今は3代目が店の屋台骨を支えているが、18歳の若き未来の4代目も父親の背中を見な がら商売に精を出している。頼もしい未来を見ることができる青果店だ。

  • 松坂屋

    松坂屋

    ディスカウントショップのお店だが、そのルーツが凄い。今の業種は4年前から始めたのだが、 その前は昭和9年開業の老舗の質屋だった。それだけではない。質屋の前は、植木屋をしていた のだ。その先祖が園芸の世界では知らない人はいない伊藤伊兵衛。江戸で一番の植木屋と謳わ れた伊兵衛の子孫が松坂屋のご主人だ。買い物だけでなく、昔の駒込界隈の様子を聞きに行く のも面白い。

    松坂屋

    松坂屋 松坂屋

    ディスカウントショップのお店だが、そのルーツが凄い。今の業種は4年前から始めたのだが、 その前は昭和9年開業の老舗の質屋だった。それだけではない。質屋の前は、植木屋をしていた のだ。その先祖が園芸の世界では知らない人はいない伊藤伊兵衛。江戸で一番の植木屋と謳わ れた伊兵衛の子孫が松坂屋のご主人だ。買い物だけでなく、昔の駒込界隈の様子を聞きに行く のも面白い。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・東京都北区西ケ原1丁目55−10

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