街てく。 | 今日も、ぶらっと商店街

大森

京浜東北線　大森駅

旧春日通り会

商店街一覧

大森駅西口を出ると目の前には池上通り。
通りを池上方面へ向かってしばらく行くと
環七通りに架かる春日橋陸橋が見えてきた。
環七通りを右に折れた少し先に一方通行の細い道がある。
この道は旧池上通り。池上本門寺へと通じる古い道だ。
緩く蛇行しているのは歴史ある道の証。
今日はこの通りにある商店街「春日通り会」の散策にやって来た。
通りの入り口近くに「いにしへの東海道」と彫られた石碑があった。
石碑の近くには新井宿春日神社がある。
近隣にはシャッターを下ろしたままの酒店が一軒。
他は二階屋の住宅が目立つ。
少し行くと色とりどりの花が店先を飾る生花店
「FLORIST TANABE」がシャッターを上げていた。
花の写真を撮りたいと頼むと三代目店主は快諾してくれた。
今日は10℃に満たない寒い日だが、
色鮮やかな花々が寒さを忘れさせてくれる。
レンガが敷かれた通りを先に進むと緑色のサンシェードに
「無農薬野菜産直の店いのくら屋」の文字を発見。
店先には様々な果物や野菜が並んでいる。
レモンの黄とリンゴの赤が眩しい。
店主は高度成長期に著しかった公害問題を機に、
安全な食材を販売する「いのくら屋」を開店したそうだ。
さらに進むと婦人洋品店「えすぽいんと」がシャッターを上げていた。
店の中には店主が一人。
近頃は衣料品問屋が減ってきたので、
韓国まで仕入れに行くのだと気さくに話してくれた。
店を出て歩いて行くと
コックさんとニワトリのイラストが可愛い看板が出てきた。
店は鶏肉＆総菜店の「マザーとりとく」。
昼時なので弁当を買いに来た客が列を作っている。
ひとまず先へ進むことに。
住宅の間にポツリポツリと薬局や米店が営業をしている。
店舗の姿が見えなくなった頃、六郷用水跡の緑道が出てきた。
その少し先には呑川が流れている。
通りを引き返すと「マザーとりとく」の行列が消えていた。
中に入って店主に話を聞くことができた。
店では鶏肉と総菜と弁当を販売している。
惣菜の人気は「てり焼き」と「唐揚」。
さすが人気商品だけあって「てり焼き」の皿はすでに空っぽだ。
店主に商店街に街路灯が無いことを訊ねると、
「春日通り会」は一昨年の暮れに解散して街路灯も撤去したそうだ。
最初は「春日銀座通り」、
次いで「春日通り商店会」という名称で賑わう商店街だったが、
徐々に客足も減り店舗も少なくなって来たので名称から銀座を外し、
商店を外して「春日通り会」になったのだが、
いよいよ一昨年解散したのだと教えてくれた。
帰り際に「いにしへの東海道」の石碑の写真を一枚。
石碑をよく見ると「この道は時代により
奥州街道相州鎌倉街道平間街道池上往還
などと呼ばれていた古道です」と記されている。
旧池上通りは鎌倉時代からある道らしい。
がんばり続ける店がある道を、かつては鎌倉武士が往来していたのだ。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

商店街。ひと、もの、あじ

マザーとりとく

昼時には鳥弁当や唐揚弁当などを求めて客が列を成す街で人気の鶏肉＆総菜店。昼過ぎ、客が落ち着いた頃を見計らって店内に入ると総菜のショーケースの中に目立つのは空の皿。店主に聞くとお昼にほぼ売れてしまったそうだ。人気は「てり焼き」と「唐揚」とのこと。これからまた総菜を作らなきゃと笑う店主の人柄も店の人気の理由に違いない。

マザーとりとく

昼時には鳥弁当や唐揚弁当などを求めて客が列を成す街で人気の鶏肉＆総菜店。昼過ぎ、客が落ち着いた頃を見計らって店内に入ると総菜のショーケースの中に目立つのは空の皿。店主に聞くとお昼にほぼ売れてしまったそうだ。人気は「てり焼き」と「唐揚」とのこと。これからまた総菜を作らなきゃと笑う店主の人柄も店の人気の理由に違いない。
いのくら屋

創業から40年を迎える無農薬野菜産直の店。店に並ぶ青果や米は無農薬や有機栽培にこだわる生産者たちから直接送られってきたもの。今日の店先には北志賀から来たリンゴや焼津育ちのレモンなどが美味しそうに並んでいる。小さな店内に足を踏み入れると、様々な無添加の飲料や精肉、乾物などが体を気遣う客たちを待っていた。

いのくら屋

創業から40年を迎える無農薬野菜産直の店。店に並ぶ青果や米は無農薬や有機栽培にこだわる生産者たちから直接送られってきたもの。今日の店先には北志賀から来たリンゴや焼津育ちのレモンなどが美味しそうに並んでいる。小さな店内に足を踏み入れると、様々な無添加の飲料や精肉、乾物などが体を気遣う客たちを待っていた。