洗足池
東急池上線 洗足池駅

洗足池商店街

商店街一覧

優しい店主たちがいる商店街の下には・・・

花曇りの空の下、桜見を兼ねて洗足池が近い商店街に来た。
東急池上線洗足池駅の改札を出ると目の前には中原街道が通っている。
中原街道のすぐ向こうに駅名の由来である洗足池が見える。
その洗足池と反対方向に延びる通りに商店街がある。
商店街の入り口にはお洒落なアーチが架かっている。
スチールと木のシンプルな作りで
アーチ部分には洗足池商店街の文字が抜かれている。
通りに連なる街路灯もアーチの柱と同じ意匠でモダンだ。
緩やかな坂を上り、下りる商店街には70程の店舗がある。
新しい店と昔からの店が入り交じる商店街は、今を生きている。
坂道を行けば、地域の人たちの暮らしの息づかいが聞こえて来る商店街だ。
物販の個店では、牛乳店、鮮魚店、生花店、洋品店、寝具店、書店、
惣菜店、パン店、洋菓子店などを見つけることができた。
生鮮三品のうち鮮魚店しかないのは残念だが、
その魚忠ではご主人が毎朝仕入れて来る新鮮な魚を焼きながら、
僕の質問に気さくに応えてくれた。
生花店のエルシエロは歓送迎会、
入学・入社式用の花作りで忙しいにもかかわらず、
心良く店の花の撮影に応じてくれた。
商店街の前理事長でもある平澤牛乳店の初代店主は、
商店街のことを詳しく教えてくれた。
どこの商店街でもそうなのだが、
店主たちは何故こんなに気さくで、優しいのだろう。
商店街を散歩した後、洗足池へ行った。
その名も桜山へ登ると見事な桜たちが今を盛りと咲き誇っている。
少し散り始めた桜吹雪が茶色い土を桃色に染めている。
梶井基次郎は、桜の木の下には屍体が埋まっている!と書いた。
朽ちて行く屍の醜さが開き行く花の美しさを生み。
人々の喜びの下に人々の悲しみが横たわっている。
対極の比喩で、そんなことを言いたかったのかもしれない。
だとすると店主たちの優しさを生み出す商店街には何が埋まっているのだろう。
客には見せない苦労や泪が埋まっているのか。
そんな店主がいる商店街たちに、
これからも足繁く通おうと決意した爛漫の春の日。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 魚忠

    魚忠

    この地で昭和12年から商いを続けている鮮魚店。目利きしてきた魚を下ろすのは気さくな二代目。近頃は魚料理をする家が少なくなったので、焼き魚や煮魚などの惣菜が良く売れるそうだ。毎朝4時過ぎに豊洲市場まで仕入れに行く魚は新鮮そのもの。店先に並ぶ初鰹やホタルイカの刺身、メバルの尾頭付き鮮魚は今が旬だ。ちなみに魚忠の屋号は初代の名前である忠蔵からとのこと。

    魚忠

    魚忠 魚忠

    この地で昭和12年から商いを続けている鮮魚店。目利きしてきた魚を下ろすのは気さくな二代目。近頃は魚料理をする家が少なくなったので、焼き魚や煮魚などの惣菜が良く売れるそうだ。毎朝4時過ぎに豊洲市場まで仕入れに行く魚は新鮮そのもの。店先に並ぶ初鰹やホタルイカの刺身、メバルの尾頭付き鮮魚は今が旬だ。ちなみに魚忠の屋号は初代の名前である忠蔵からとのこと。

  • エルシエロ

    エルシエロ

    この生花店に長い歴史があることは、その店名の変遷に見ることができる。最初の店名は「田丸生花店」次に「フラワータマル」そして、今の「エルシエロ」。働き者の二代目と三代目が守る店は美しい花で溢れている。ヨーロピアンテイストのフラワーアレンジメントは、エルシエロならでは。送別会、卒業式、歓迎会、入学式、入社式などが続く3月4月は生花店の書き入れ時だ。今日も店は活気に満ちている。

    エルシエロ

    エルシエロ エルシエロ

    この生花店に長い歴史があることは、その店名の変遷に見ることができる。最初の店名は「田丸生花店」次に「フラワータマル」そして、今の「エルシエロ」。働き者の二代目と三代目が守る店は美しい花で溢れている。ヨーロピアンテイストのフラワーアレンジメントは、エルシエロならでは。送別会、卒業式、歓迎会、入学式、入社式などが続く3月4月は生花店の書き入れ時だ。今日も店は活気に満ちている。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・目黒区洗足2丁目23−11 吉田ビル

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