街てく。 | 今日も、ぶらっと商店街

鶯谷

山手線　鶯谷駅

うぐいす通り商栄会

商店街一覧

鶯谷駅北口を出る。
線路沿いに林立する居酒屋とホテルが、
鶯谷駅ならではの独特の雰囲気を醸し出している。
そのディープ感に後ろ髪を引かれつつ、
今日は鶯谷駅前の交差点を右に折れる。
言問通りを少し行くと鶯谷駅下の信号機。
左手の通りの街路灯に鶯のイラストと
「歴史と文化の街根岸の里へようこそ」と
書かれたサインボードがあった。
ここは「うぐいす通り商栄会」。
先日、訊ねたのは梅屋敷の商店街。
今日は鶯谷。
季節は早いが梅に鶯だ。
うぐいす通り商栄会の入り口近くには
日蓮宗法住山要傳寺があり、駅前とはうって変わり、
とても落ち着いた雰囲気の通りだ。
通りを走る車も少なく、言問通りの喧騒が嘘のようだ。
通りを歩き始めて、まず目に入って来たのは
アサヒビールと國冠のレトロな看板を掲げた酒店。
店の名は鶯谷萬屋。
昭和3年から続く老舗の酒店だ。
店に入ると棚には様々なワインと日本酒が並んでいる。
ワインは店主がフランスから仕入れてきたもので、
日本酒の殆どは菊姫だ。
菊姫は様々なカテゴリーで数十種類がランナップされている。
鶯谷萬屋では、なかなかお目にかかれないワインや
菊姫を購入することができる。
鶯谷萬屋の少し先の店先に華やかなドレスを発見。
店内には色鮮やかな社交ダンスのドレスや装飾品が並んでいる。
店の名はTOKYO DANCE SHOP UK。
店の奥にはミシンと色とりどりの糸があり、
ドレスの直しにも応じてくれる。
さすが社交ダンスの殿堂「ダンスホール新世紀」がある鶯谷だ。
通りには文具店などの物販の個店などもあるのだが商店は少ない。
商店街の終わりは変則的な五差路になっていて
正面に「手児奈せんべい」と大きく書かれた店舗があった。
店の人気は亀の形をした「亀せん」。
今日も常連らしい客が二人、三人と煎餅を物色している。
店先で接客するのは子供の頃から
70年近く煎餅作りに携わっている女将さん。
気さくな人柄で、店のことや商店街のことを色々教えてくれた。
今、通りに店舗は少なくなったが、
うぐいす通り商栄会もご多分に漏れず以前は精肉店、鮮魚店、
青果店などもあったそうだ。
どの商店街に行っても感じることだが、
個性のある店は残り続けている。
うぐいす通りでは、鶯谷萬屋、TOKYO DANCE SHOP UK、
手児奈せんべいがそれだ。
通りの近くには鬼子母神で有名な真源寺がある。
80年変わらない味の煎餅店。
日本酒は数十種の菊姫、ワインはフランスで買い付ける酒店。
目に眩いドレスが並ぶ社交ダンスの専門ショップ。
これらの個性は、恐れ入り谷の鬼子母神だ。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

商店街。ひと、もの、あじ

手児奈せんべい

三代目が焼く煎餅の味は80年以上前から変わらない。接客する店主のお母さんは子供の頃から70年近く煎餅作りに携わっている。店先には、ごま、青のり、ざらめ等の自家製の煎餅が並んでいる。なかでも人気は創業時からある亀の形をした醤油せんべいの「亀せん」だ。店名の手児奈は万葉集に詠まれた美女の名前からとのこと。奥ゆかしい店名と「亀せん」の美味しさが一見の客を常連にするのだろう。

手児奈せんべい

三代目が焼く煎餅の味は80年以上前から変わらない。接客する店主のお母さんは子供の頃から70年近く煎餅作りに携わっている。店先には、ごま、青のり、ざらめ等の自家製の煎餅が並んでいる。なかでも人気は創業時からある亀の形をした醤油せんべいの「亀せん」だ。店名の手児奈は万葉集に詠まれた美女の名前からとのこと。奥ゆかしい店名と「亀せん」の美味しさが一見の客を常連にするのだろう。
鶯谷萬屋

昭和3年創業の酒店の棚には、日本酒の菊姫数十種類とフランス直輸入のワインがギッシリと並んでいる。地下には様々な醸造年度の菊姫がひっそりと眠っている。ワインは年に一度、店主が自らフランスまで行って買い付けてくる。他ではなかなか手に入らないワイナリーのワインもたくさんある。地下の中央には大きなテーブルが置かれていて、日本酒、ワイン、ビールの勉強会も開催している。鶯谷萬屋は、こだわりを持った酒店だ。

鶯谷萬屋

昭和3年創業の酒店の棚には、日本酒の菊姫数十種類とフランス直輸入のワインがギッシリと並んでいる。地下には様々な醸造年度の菊姫がひっそりと眠っている。ワインは年に一度、店主が自らフランスまで行って買い付けてくる。他ではなかなか手に入らないワイナリーのワインもたくさんある。地下の中央には大きなテーブルが置かれていて、日本酒、ワイン、ビールの勉強会も開催している。鶯谷萬屋は、こだわりを持った酒店だ。