根津
千代田線 根津駅

八重垣謝恩会

商店街一覧

高いビルに佇まいは変わっても、店主たちの心根は変わらない。

東京メトロ根津駅の階段を上って地上に出ると、見上げる空はもう夏だ。
目の前の不忍通りが強い日差しを照り返している。
その不忍通りに面してあるのが八重垣謝恩会だ。
商店街のほとんどはビルになっている。
商店街の会長のInterior house NAKAMURAのご主人に聞くと、
理由の一つは火災時の延焼を防ぐために
不忍通りに面した家々はビルになったそうだ。
30年程前までは通りには古い二階家や長屋、
看板建築の店舗が並んでいたのだと教えてくれた。
成程、横道に入ると今でも二階家や長屋をちらほらと見ることができる。
ちなみに八重垣は旧町名とのことだ。
商店街で営業している物販の個店は、
ほとんどが戦前や戦後すぐからの古い店が多い。
柴田商店で様々な形の提灯に江戸手描文字を描いているのは四代目。
祝い事のプレゼントに提灯を購入する客も多いそうだ。
おにぎりが人気の林屋米店では三代目と娘さんが暖簾を守っている。
米が自慢のおにぎりは冷めても美味しい。
日本酒のラインアップが豊富な酒店「サワノ本店」には、
日本のウィスキーの品揃えもなかなかだ、イチローズモルトも置いている。
隣の「根津のたい焼き」は一丁焼きの天然モノ。
大正時代から続く八重垣煎餅では、
煎餅を焼く姿を通りからガラス越しに見ることができる。
金太郎飴では、
懐かしい木とガラスのショーケースの中に手作りの飴が並んでいる。
今井園は海苔とお茶の店。
ご主人が新茶を入れてくれた。
一口飲むとスッと汗が引いた。
今日訊ねたこれらの店の人たちは皆、
笑顔で話をしてくれて、写真を撮らせてくれた。
通りすがりの僕を気持ち良く迎え入れてくれた。
八重垣謝恩会の店の多くは高いビルに変わり、空は狭くなったが、
その心根は昔のままに変わらず、広くて優しいようだ。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 柴田商店

    柴田商店

    四代目が暖簾を守る柴田商店は江戸手描提灯の店。店内には長弓張り、丸型弓張り、高張りなどの様々な形の提灯に店主が描いた手書きの文字が躍っている。神社や商店からの注文の他、結婚式や出産などの祝い事のプレゼントにと、個人の客も来店してくるそうだ。根津神社の祭りは秋祭り。柴田商店はこれから忙しくなりそうだ。

    柴田商店

    柴田商店 柴田商店

    四代目が暖簾を守る柴田商店は江戸手描提灯の店。店内には長弓張り、丸型弓張り、高張りなどの様々な形の提灯に店主が描いた手書きの文字が躍っている。神社や商店からの注文の他、結婚式や出産などの祝い事のプレゼントにと、個人の客も来店してくるそうだ。根津神社の祭りは秋祭り。柴田商店はこれから忙しくなりそうだ。

  • 林屋

    林屋

    昭和2年創業の米店。三代目の女将さんと娘さんが握るおにぎりが人気だ。米店のおにぎりなので自慢は米。冷めてからも美味しいのは米が良い証拠だ。毎日13~15種類ほどのおにぎりが店先に並ぶのだが、中でも人気はさけのおにぎり。他にも赤飯やタコの炊き込みごはんも販売している。赤飯は前日の夜からささげ豆を仕込み始めて、朝早くから蒸し始める手間のかかる一品。

    林屋

    林屋 林屋

    昭和2年創業の米店。三代目の女将さんと娘さんが握るおにぎりが人気だ。米店のおにぎりなので自慢は米。冷めてからも美味しいのは米が良い証拠だ。毎日13~15種類ほどのおにぎりが店先に並ぶのだが、中でも人気はさけのおにぎり。他にも赤飯やタコの炊き込みごはんも販売している。赤飯は前日の夜からささげ豆を仕込み始めて、朝早くから蒸し始める手間のかかる一品。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・文京区根津2丁目12

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