大森町
京浜急行電鉄線 大森町駅

大森町共栄会

商店街一覧

青空の下、豆大福の白が目に染みる。

雲一つ無く青い空が高い。
記録的な猛暑の夏もやっと終わり、
東京はもうすっかり秋だ。
今日は京浜急行線の大森町へやって来た。
駅を出ると目の前の街路灯には「大森町共栄会」の文字。
駅の近くではハンバーガーや牛丼、
ラーメンなどの様々な飲食店がシャッターを上げている。
駅を挟んで通りの東側はすぐに第一京浜に突き当たる。
駅へ向かう人で賑わう通りを西に歩いて行くと
「大森シューズショップ」という靴店が現れた。
趣ある店構えの靴店にいるのは女将さんだ。
聞くと元々は下駄の台を焼いて作る
「焼き下駄」を製造していたそうだ。
今、店に並ぶ多くの商品は靴だが、
奥には下駄も並んでいる。
どうりで看板に下駄のイラストが描かれている訳だ。
少し先には棚に反物が並ぶ昔ながらの呉服店がある。
田中呉服店も古くから通りで商売を続けている。
通りも中程になると店舗より住宅が目立ってきた。
「グリーンハウスふくだ」には、
柿や葡萄などの秋の果実が美味しそうに並んでいる。
商店街の中でも季節を実感させてくれる店が青果店だ。
さらに先に進むと豆大福と書かれた幟が目に入って来た。
餅菓子が自慢の吉田屋製菓の一番人気は、その豆大福。
店ではご婦人が豆大福を買っている。
「友達の家へ来ると帰りに必ずココで豆大福を買うの」
だと教えてくれた。
月に一度来店する吉田屋のプチ常連客だ。
そろそろ商店街も終わりに近い。
目の前に東邦医大通りが見えてきた。
角には茶舗の田中園がある。
店の棚には茶箱が並んでいる。
ショーケースには先代のおばあちゃんが
旅先で集めた小さな人形たち。
なんだか気持ちが和んでくる。
田中園の二代目を継いだお孫さんに話を聞くと、
以前の商店街は隣駅の梅屋敷商店街に劣らない活気があったそうだ。
今は店舗も少なくなり、少し寂しくなってしまったと言う。
今日話を聞いた店主たちは、
愚直なくらい真直ぐに店の商売を続けている。
変わりやすい秋の空とは対照的に、
大森町共栄会の店主たちは良い意味で変わらない人たちだ。
移り気な僕も少し見習わなくては。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 大森シューズショップ

    大森シューズショップ

    シューズショップというモダンなネーミングの看板には下駄のイラストが描かれている。ここは70年以上続く靴店。暖簾を守っているのは二代目の女将さんだ。今のメイン商品は靴だが、店の奥の棚には下駄や草履が並んでいる。創業時、大森シューズショップでは木目を美しく見せるために下駄の台を焼いて作る「焼き下駄」を製造して販売していたそうだ。看板の下駄のイラストに納得である。

    大森シューズショップ

    大森シューズショップ 大森シューズショップ

    シューズショップというモダンなネーミングの看板には下駄のイラストが描かれている。ここは70年以上続く靴店。暖簾を守っているのは二代目の女将さんだ。今のメイン商品は靴だが、店の奥の棚には下駄や草履が並んでいる。創業時、大森シューズショップでは木目を美しく見せるために下駄の台を焼いて作る「焼き下駄」を製造して販売していたそうだ。看板の下駄のイラストに納得である。

  • 吉田屋製菓

    吉田屋製菓

    昭和22年創業の吉田屋では餅菓子を中心とした和菓子を製造販売している。中でも人気は豆大福。僕も一つ購入して食べてみた。豆の塩加減と餡子のバランスが絶妙。この素朴で気取らない味は、毎日でも食べたくなる味だ。二代目店主に話を聞いている間も、豆大福を買いに訪れる客が絶えない。大森町共栄会で人気の逸品だ。

    吉田屋製菓

    吉田屋製菓 吉田屋製菓

    昭和22年創業の吉田屋では餅菓子を中心とした和菓子を製造販売している。中でも人気は豆大福。僕も一つ購入して食べてみた。豆の塩加減と餡子のバランスが絶妙。この素朴で気取らない味は、毎日でも食べたくなる味だ。二代目店主に話を聞いている間も、豆大福を買いに訪れる客が絶えない。大森町共栄会で人気の逸品だ。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・大田区大森西3丁目12

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