新御徒町
都営大江戸線 新御徒町駅

鳥越おかず横丁

商店街一覧

昭和を超えて、江戸の名残まで感じる横丁。

祭りに集う人々の賑わいから、ひと月あまり。
今は、祭囃子のかわりに、
境内の大きな木々の上から蝉時雨が降り注いでいる。
ここ鳥越神社は、1360年以上の歴史を誇り、
千貫神輿と呼ばれる大きな神輿が夜まで町内を練り歩くことでも有名だ。
神社のすぐ近くにある商店街が、鳥越本通り商盛会、通称「おかず横丁」だ。
戦災を免れた通りには、今でも長屋や看板建築の店舗が残っている。
戦前の下町の匂いを残す、貴重な商店街だ。
30年程前までは家族で営む町工場が集まる地域だったので、
食事の手間が省ける惣菜を扱う店が多くあり、
おかず横丁の通称になったと、煮物を売る店のご主人が教えてくれた。
町工場の減少と共に、おかず横丁の店舗も年々少なくなっていったそうだ。
最盛期には100を数えた店舗も、今は30弱になってしまった。
神社寄りの入り口の角には、
木製の大きく立派な看板を掲げる100年以上つづく酒屋がある。
その少し先には、昭和6年から和菓子を商っている港家。
夏にはかき氷を求めて、近所の子どもたちが港家に集まってくる。
蝉しぐれに負けて、僕もいちごのかき氷を食べた。
柔らかい氷は、口に入れるとすぐに溶けた。
子どもたちが並ぶわけだ。
通りの中程には、戦前からつづく煮物を中心にした惣菜屋や、
100年以上の歴史を持つ魚屋もある。
神社と反対側の入り口近くには、
江戸時代から166年もの歴史を誇るお茶屋も健在だ。
どの店も、戦前からの建物と一緒に商いをがんばっている。
おかず横丁が、往年の賑わいを見せる日がある。
それは、鳥越神社の祭りの日だ。
氏子でもある店主たちは、押し寄せる人波を見ながら、
神輿を担ぐべきか店先に立つべきか、毎年、思案するという。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 入船や水上商店

    入船や水上商店

    昭和10年創業の煮物を中心にした惣菜を売るお店。店の自慢は、自家製の煮豆だ。店頭にはう ずら豆やうぐいす豆が色鮮やかに並んでいた。春には新じゃがの煮物も人気があると、今年80 歳になる2代目ご主人が教えてくれた。鳥越祭りやお正月の時期には自慢の野菜の煮物が店先を 賑わすそうだ。木の引き戸や木製のガラス棚など、戦前からの建物は、とても趣がある。他所 から来る人には良いかもしれないが住む方は大変だよ、とご主人が早口でキッパリ。2代目の話 を聞いていると、五目豆を買いに来たご常連が、「ここの豆はおいしいのよ」の言葉を残し て、自転車で颯爽と去って行った。

    入船や水上商店

    入船や水上商店 入船や水上商店

    昭和10年創業の煮物を中心にした惣菜を売るお店。店の自慢は、自家製の煮豆だ。店頭にはう ずら豆やうぐいす豆が色鮮やかに並んでいた。春には新じゃがの煮物も人気があると、今年80 歳になる2代目ご主人が教えてくれた。鳥越祭りやお正月の時期には自慢の野菜の煮物が店先を 賑わすそうだ。木の引き戸や木製のガラス棚など、戦前からの建物は、とても趣がある。他所 から来る人には良いかもしれないが住む方は大変だよ、とご主人が早口でキッパリ。2代目の話 を聞いていると、五目豆を買いに来たご常連が、「ここの豆はおいしいのよ」の言葉を残し て、自転車で颯爽と去って行った。

  • 大佐和老舗

    大佐和老舗

    嘉永5年創業のお茶屋が、大佐和老舗だ。今は、湯島に本社を移したが、創業の地「おかず横 丁」でも商いをつづけている。この店の看板建築も見逃すことはできない。右書きの大佐和茶 舗の店名の下に、ところどころ壊れてはいるが、小さな茶壺のオブジェが可愛らしく壁を飾っ ている。祭りの日には、子ども神輿を担ぐ子どもたちや町内の人々に、ジュースや冷たいお茶 をふるまうのが大佐和の毎年の恒例だと、未来の8代目が教えてくれた。僕も冷たいお茶を頂 く。暑さがスッと引いた。これなら神輿の担ぎ手にも喜ばれること間違いない。おすすめ商品 は、濃煎茶「大老」と焼海苔「絢爛」。

    大佐和老舗

    大佐和老舗 大佐和老舗

    嘉永5年創業のお茶屋が、大佐和老舗だ。今は、湯島に本社を移したが、創業の地「おかず横 丁」でも商いをつづけている。この店の看板建築も見逃すことはできない。右書きの大佐和茶 舗の店名の下に、ところどころ壊れてはいるが、小さな茶壺のオブジェが可愛らしく壁を飾っ ている。祭りの日には、子ども神輿を担ぐ子どもたちや町内の人々に、ジュースや冷たいお茶 をふるまうのが大佐和の毎年の恒例だと、未来の8代目が教えてくれた。僕も冷たいお茶を頂 く。暑さがスッと引いた。これなら神輿の担ぎ手にも喜ばれること間違いない。おすすめ商品 は、濃煎茶「大老」と焼海苔「絢爛」。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・東京都台東区鳥越1丁目

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