十条
埼京線 十条駅

十条中央商店街(演芸場通り商店街)

商店街一覧

旅の役者の止まり木の細道。

十条駅北口を出て線路沿いに歩いて行くと、
駅のホームの端に踏切があった。
踏切の向こうに十条中央商店街と記されたアーチが見える。
アーチの先にあるのは、車一台がやっと通れる細い通りだ。
踏切を渡りアーチの下を潜って通りに入って行く。
商店街の入り口近くに目立つのは飲食店だ。
少し歩いて行くと画廊があった。
その斜め前には酒店がある。
三河屋酒店に入って話を聞くと店は大正13年創業だそうだ。
戦前生まれのご主人は今でも現役で酒の配達をしている。
先に進むと精肉店もシャッターを上げていた。
河合精肉店では店主が開店の準備で忙しそうだ。
更に歩いて行くと何やら大勢の人が集まっている。
近づいて行くと妙齢の婦人が20~30人程も集まっている。
婦人達が並ぶのは大衆演劇の劇場である篠原演芸場だ。
まだ、開演前のようだ。
贔屓がいるのだろう。
劇場に架かる役者の写真をスマホでカシャッと撮っている。
今日の演目の看板には「三国峠の決闘」と書いてある。
演芸場の前にアクセサリー店があった。
箱庭JUJOでは、店主の手作りアクセサリーだけではなく、
棚を貸して様々な人たちの作品を販売している。
婦人達が集まる演芸場の前とは、最高の立地だ。
演芸場の隣に、趣のある建屋があった。
店の中には大きなオートバイが置かれている。
MARUYAはTシャツが中心のお洒落な男性洋品店。
店の中央にドンとあるKAWASAKI ESTRELLAが示すように、
店主の趣味はオートバイ。
MARUYAの少し先に可愛い看板の店を見つけた。
サンドウイッチを咥えたキリンがロゴマークの
「sandwich&deli キリン」では、
手作りのサンドウイッチと洋風惣菜を販売している。
店の人気は「濃厚たまごサンドウイッチ」。
人気のサンドウイッチには黄色いタマゴがギッシリだ。
駅に戻る途中、演芸場の前を通ると人影は疎らだ。
もう、開演したのだろう。
商店街のある通りは演芸場通りと言い、
十条中央商店街は「演芸場通り商店街」とも呼ばれている。
劇場で笑いと涙を誘う大衆演劇の役者たちは
全国を旅しながら暮らしている。
月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。
時も人も、そして商店街も流れて行くんだな・・・。
でも、流れに棹差す店たちが僕は好きだ。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • sandwich&deli キリン

    sandwich&deli キリン

    60年以上前の創業時は甘味処だったが、その後はレストランとして街のお腹を満たし、2022年の春にサンドウイッチと洋風惣菜の店として再々オープン。屋号のキリンは甘味処時代から変わらない。今日のショーケースには、バジル風味のツナ、エビカツ、ミートローフ、フルーツなどのサンドウイッチ15種類ほどと、蒸し鶏のタイ風サラダやイカとセロリのマリネなどの総菜15種類ほどが並んでいる。中でも店の一番人気は濃厚たまごサンドウイッチ。サンドウイッチはどれも具材がタップリで食べ応えがありそうだ。

    sandwich&deli キリン

    sandwich&deli キリン sandwich&deli キリン

    60年以上前の創業時は甘味処だったが、その後はレストランとして街のお腹を満たし、2022年の春にサンドウイッチと洋風惣菜の店として再々オープン。屋号のキリンは甘味処時代から変わらない。今日のショーケースには、バジル風味のツナ、エビカツ、ミートローフ、フルーツなどのサンドウイッチ15種類ほどと、蒸し鶏のタイ風サラダやイカとセロリのマリネなどの総菜15種類ほどが並んでいる。中でも店の一番人気は濃厚たまごサンドウイッチ。サンドウイッチはどれも具材がタップリで食べ応えがありそうだ。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・北区中十条2丁目7

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