浅草
都営浅草線 浅草駅

伝法院通り東商店会

商店街一覧

さて正月に控えしは、商店街の白浪達。

令和7年最初の商店街は、
正月らしい街に行こうと思い浅草へやって来た。
吾妻橋の交差点、馬道通りを北へ少し歩くと
「伝法院通」と大きく書かれた太い木の柱があった。
この伝法院通りにあるのが「伝法院通り東商店会」。
商店街は仲見世までの凡そ100メートルほど。
仲見世から先の伝法院までは別の商店街になる。
通りの朱色の街路灯には紅白の餅花飾り。
まだまだ正月の雰囲気を色濃く感じる。
商店街に目立つのは飲食店と土産物店。
みんな楽しそうに店を見ながら通りを歩いている。
僕の理解できない言葉を話しながら
食べ歩きをするカップルと親子を乗せた人力車がすれ違う。
振り返ると東の空にスカイツリーがデンと構えている。
商店街の店舗の上に目をやると、
歌舞伎の演目「白浪五人男」に登場する
弁天小僧菊之助や日本駄右衛門などの五人の盗賊と、
鼠小僧次郎吉の等身大の人形が目を光らせている。
時空がひっくり返った気分だ。
商店街にある物販の店は、
三代目や四代目が跡を継ぐ古くからの店が多い。
商店街の入り口にある「中村屋」は、明治43年創業の店。
もともと煮物などの総菜を製造・販売していたが、
今は「からすみ」や「このわた」などの様々な珍味も店に置いている。
左党には嬉しい店だ。
「栃木家」は、明治20年創業の生ゆば・とうふ専門店。
スチーマーで蒸されている「とうふ豚まん」は、
この寒い季節に嬉しい美味しさ。
「ふじ屋」は、三代続く染絵てぬぐいの店。
店内にはお正月らしく七福神や鯛などの目出度い図案や
今年の干支の巳の図案のてぬぐいが並んでいる。
「早田カメラ店」は、創業からおよそ70年。
クラシックカメラの専門店。
二眼レフや蛇腹などの珍しいカメラを販売している。
花粂は明治時代から続く生花店だ。
浅草は靴店が多いことでも有名だ。
商店街では靴店「すずちゅう」がシャッターを上げていた。
店の人によると以前は通りに4、5軒の靴店があったそうだが、
今は少なくなったそうだ。
小さな店に可愛らしい雑貨が並ぶのは「みやま雑貨」。
店主に聞くと客は外国人も多いとのこと。
平日の浅草は日本人より海外からの観光客の方が多いのでは、
と話してくれた。
浅草寺へ向かおうと思い、ふと空を見上げると弁天小僧と目が合った。
「知らざあ言って聞かせやしょう
浜の真砂と五右衛門が歌に残せし盗人の 種は尽きねえ七里ヶ浜・・・」
の科白が正月の青い空から降ってきた。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

商店街。MAP

  • ●住所
     ・台東区浅草2丁目3−9

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