前回の訪れた「白山下商店会」の帰り道。
散歩がてら千駄木駅まで歩いて行こうと思い、
白山上の交差点を谷中方面へ向かって歩いて行く。
本郷通りと交差する向ヶ丘二丁目の交差点を渡ると
青果店がシャッターを上げていた。
斜向かいには生花店が営業中。
所々に店舗が点在している。
通りには寺院の数も多い。
瑞泰寺、常端寺、栄松院、清林寺といった浄土宗と浄土真宗の寺がある。
先へ進むと中でもとりわけ大きい寺が出てきた。
この光源寺には御丈約5mの十一面観音立像「駒込大観音」が造立されている。
寺の近くの街路灯には
「大観音通り商栄会」と書かれたフラッグが揺れている。
ポツリポツリと店舗があったが、この通りは商店街だったのだ。
「大観音通り商栄会」の名前の由来は
間違いなく光源寺の駒込大観音なのだろう。
通りを先に進む。
緩やかなカーブを曲がると大きな青果物・食料品店が見える。
向かいには精肉店。
どちらの店も多くの客で賑わっている。
昼時なので精肉店には総菜などを買う人が列をなしている。
大観音通りには所々に名所を記したタイルがはめられている。
その一つに「観潮楼跡」の文字があった。
しばらく歩くと今は森鷗外記念館になった観潮楼跡に着いた。
記念館では「鷗外、最後の4年間」の特別展を開催している。
入ろうか入るまいか。
エリスに後ろ髪を引かれつつ先へ行くと団子坂上の交差点が出てきた。
坂を下りればもう千駄木の駅だ。
そういえば、学生時代に大観音通りの路地を入ったアパートで
一人暮らしをしようと思ったことがあったな。
邪な考えからの一人暮らしだ。
契約までしたのだけれど、結局そのアパートで暮らすことは無かった。
あの時の僕のエリスは元気でいるのだろうか・・・

案内人:小林猛樹
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