浅草
都営浅草線 浅草駅

雷門柳小路睦会

商店街一覧

柳の下に泥鰌が三匹も。

今日は浅草を散策。まずはお決まりの雷門へ。
雷門近辺や仲見世は多くの人で賑わっている。
夏の太陽と人いきれから逃れようと仲見世通りを左へ折れると、
目の前に「雷門柳小路」と書かれた街路灯が現れた。
小路の入り口では扇子店が店の暖簾を出すところ。
「荒井文扇堂」の店先には団扇と鬼灯が
暑さに負けるなと言うように下がっている。
様々な扇子が並ぶ店内に入ると、
壁の上に57人の歌舞伎役者が
名前を自筆で書いた巻物が飾られている。
明治19年創業の「荒井文扇堂」の扇子は
坂東玉三郎や十八代目中村勘三郎など、
多くの歌舞伎役者たちに愛されてきた逸品だ。
店を出て街路灯を見上げると、
電灯の傘に柳の絵が描かれている。
以前は通りに柳が植えられていたのだが、
今は街路灯がその代わりなのだろう。
通りを歩くと目立つのは新旧の飲食店。
中でも「紀文寿司」と「ふぐ料理 三角」は
明治時代から100年以上続く老舗だ。
通りの中程に小さな和菓子店が店を開けていた。
引き戸のガラスに貼られた「水羊羹」の文字に誘われて
中に入ると餡や豆を寒天で包んだ夏の菓子が涼しげに並んでいる。
和菓子店「千茶」は茶会で振る舞う菓子を作っていて、
中でも上生菓子の「練り切り」が人気。
白餡と求肥で作る「練り切り」は
茶会ごとに店主が客と相談しながらオリジナルの物を作っている。
時には店主自ら菓子の木型を作ることもあるそうだ。
矜持を持って菓子を作っているのだろう。
構えは小さいが見過ごすことができない和菓子店だ。
通りを先に行くと「創業明治六年」と壁に書かれた刃物店があった。
店に入ると出向かえてくれたのは「本家かね惣」の五代目店主。
今は六代目の息子さんと暖簾を守っているそうだ。
馴染みの料理人などの常連も多いが、
最近は海外からの旅行者も包丁を買いに訪れるとのこと。
なるほど、店には英語で書かれた案内も出ている。
五代目と六代目がこだわっているのは
販売した商品のきめ細かなアフターサービス。
研ぎや刃こぼれの修理も快く引き受けてくれる。
「雷門柳小路」には、他に佃煮店や骨董店などの物販の個店がある。
どの店も長く商いを続けている。
今日訪れた三店舗は商人と言うよりも
職人と言った方がしっくりとくる。
次の世代にも繋いでいって欲しい魂の持ち主たちだ。
さて、家路につく前に土産を買わなくては。
もちろん今日は水羊羹に決まり。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 千茶

    千茶

    二代目が暖簾を守る小さな和菓子店。主に茶道で供される菓子を作っている。特に上生菓子の「練り切り」が店の看板商品。それぞれの茶会に合わせて店主がオリジナルの「練り切り」を作っている。驚くことに店主は菓子を作る木型までも手作りすることがあるそうだ。今日のショーケースには水羊羹などの夏の生菓子が涼しげに並んでいる。羊羹の下には桜の葉。「千茶」には店主の細やかさと確かな職人気質が息づいている。

    千茶

    千茶 千茶

    二代目が暖簾を守る小さな和菓子店。主に茶道で供される菓子を作っている。特に上生菓子の「練り切り」が店の看板商品。それぞれの茶会に合わせて店主がオリジナルの「練り切り」を作っている。驚くことに店主は菓子を作る木型までも手作りすることがあるそうだ。今日のショーケースには水羊羹などの夏の生菓子が涼しげに並んでいる。羊羹の下には桜の葉。「千茶」には店主の細やかさと確かな職人気質が息づいている。

  • 本家かね惣

    本家かね惣

    明治6年創業の刃物の店。店を守るのは五代目と六代目だ。店には出刃包丁や柳刃包丁、三徳包丁などの様々な包丁が並んでいる。料理人たちの他、最近では海外からの客も多く来店するそうだ。店のこだわりは販売した刃物を後々まで面倒を見ること。これは商品に自信がある証拠だ。「本家かね惣」では研ぎや刃こぼれなどの修理も柔軟に対応してくれる。

    本家かね惣

    本家かね惣 本家かね惣

    明治6年創業の刃物の店。店を守るのは五代目と六代目だ。店には出刃包丁や柳刃包丁、三徳包丁などの様々な包丁が並んでいる。料理人たちの他、最近では海外からの客も多く来店するそうだ。店のこだわりは販売した刃物を後々まで面倒を見ること。これは商品に自信がある証拠だ。「本家かね惣」では研ぎや刃こぼれなどの修理も柔軟に対応してくれる。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・台東区浅草1丁目1−3

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