南砂町
東西線 南砂町駅

葛西橋商栄会

商店街一覧

マドレーヌ片手に、川風に吹かれて。

東京メトロ東西線の南砂町駅を出て
目の前を通る丸八通りを北へ向かう。
しばらく行くと清洲橋通りとの交差点が現れた。
交差点を右に折れて清洲橋通りを東へ向かうと
仙台堀川公園が出て来る。
ここから先にある商店街が「葛西橋商栄会」だ。
清洲橋通りの左右にはポツリポツリと商店の看板が出ているのだが、
多くの看板の下のシャッターは下りたままだ。
そんな中、黄色いサンシェードに
「手づくりマドレーヌ・タバコ ムライ」と書かれた店舗が現れた。
歴史ある佇まいの店の扉には「営業時間 AM.6:30」とある。
かなり働き者のお店だ。
扉を開けると中にいたのは「村井商店」の三代目店主。
店の創業は戦前。
元々建材用品の販売をしていたそうだ。
その後、タバコを売るようになり、
娘さんが料理教室を開いていた関係で
今はマドレーヌも作って販売しているとのこと。
このマドレーヌが人気で遠くから買いに来る客も多くいる。
コーヒー、紅茶、シナモンなど、
数種類のマドレーヌを作っているのだが一番人気はプレーンだ。
店主に商店街のことを聞くと、
昔は清洲橋通りの東端には旧い葛西橋が架かっていて、
橋の手前には都電の停車場があり多くの人が通りを往来していた。
商店街には映画館も二つあり、
ギッシリと店が並んで賑わっていたのだが、
時代と共に店舗が減って行き、商店街は数年前に解散したそうだ。
マドレーヌを一つ買って店を後にし、
清洲橋通りを東へ進んで行くと
洋品店や薬局、おにぎり店、釣具店など、
物販の店がシャッターを開けている。
おにぎり店の近くのバス停留所を見ると「旧葛西橋」と記されている。
この辺りが都電の終点の停車場だったのだろう。
さらに先に進むと荒川の土手が見えてきた。
土手の手前には数軒の船宿が見える。
「村井商店」の店主が昔は海岸線も近く、
旧い橋があった頃はハゼやボラを狙って釣り人が多く来たと言っていた。
土手に上がると目の前に広がるのは荒川の水面。
川岸には数艘の舟が舫っている。
川下には今の葛西橋が架かり、その先には東京湾が見える。
葛西橋商栄会の賑わいは川の流れと共に海へ漕ぎ出してしまのだろう。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

商店街。MAP

  • ●住所
     ・江東区南砂5丁目

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