西馬込
都営浅草線 西馬込駅

馬込文士村商店会

商店街一覧

馬込文士村の桜の花の満開の下で。

大正後期から昭和初期、
馬込には尾崎士郎や川端康成、萩原朔太郎、
室生犀星など、多くの文人や芸術家が暮らしていた。
都営浅草線西馬込駅を出るとすぐあるのが、
その名も馬込文士村商店会だ。
商店街を歩くと和菓子店、洋菓子店、
眼鏡店のシャッターに定休日の文字。
シャッターを上げている越後屋酒店で聞くと
馬込文士村商店会は水曜定休の店が多いのだと教えてくれた。
通りを先に進むと可愛らしい佇まいのパン店があった。
中に入るとパンを焼く良い匂い。
MAGOME Boulan Boulanには30種類以上のパンが並んでいる。
中でも一番の人気は食パンだ。
JAのビルの前の黒板に
「『まごめマルシェ』大田区の生産者が作った新鮮野菜」の文字。
籠の中には柑橘類が3個。他の青果は売れてしまったのかもしれない。
居酒屋のガラスに
「馬込文士村大桜まつり」のポスターが貼られていた。
商店街近くの馬込桜並木通りでイベントをやっているようだ。
早速桜並木を探しに歩く。
3分と歩かないうちに満開の桜がずっと奥まで続く通りに出た。
通りには的屋もたくさん出ている。
金魚すくい、りんご飴、たこ焼き、焼きそば・・・、
露天の前は子供たちで溢れかえっている。
かつて馬込の住人であった朔太郎は
「桜のしたに人あまたつどひ居ぬ・・・
花びらの散りておつるにも涙こぼるるのみ。」と詩った。
今日もたくさんの人たちが桜の花の下に集まっている。
多くの人々で賑わう中で感じる悲しみは、底知れない孤独だ。
薄桃色の美しい花は、喜びと悲しみと狂気さえ心に咲かせてしまう、
と文人たちは書いている。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

商店街。MAP

  • ●住所
     ・大田区南馬込5丁目

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