久が原
東急池上線 久が原駅

ライラック通り久が原

商店街一覧

冬の日差しの中、小さなお店たちの個性がキラキラと輝いていた。

木造の白い小さな駅舎を出て踏切を渡ると、
冬の低い日差しがライラックの木の長い影を
幾本も通りにつくりだしていた。
ここは、東急池上線久が原駅から延びる、
その名もライラック通り久が原。
閑静な住宅街にある商店街だ。
蒲田と五反田を結ぶ鉄路と共に
発展してきた商店街の歴史は長く、
昭和初期にまで遡ることができる。
通りには戦前からある米屋や戦後すぐに
創業した和菓子屋などと共に切子硝子を
製造販売する若いお店も軒を並べている。
厳選した玄米、餡も生地も手作りの菓子、
オリジナル文様など、僕が話を伺った店はどの店主たちも
こだわりを持って商品を扱っていた。
店々には他には無い個性が光っている。
毎年5月に行われるライラック祭りは
3,000人以上の人出で賑わい、
商店街の店舗はもちろん、
警察や消防、図書館、学校、近隣の住民も模擬店や
出し物を一緒に催す地域が一体となったイベントだと
お米屋のご主人が教えてくれた。
歩道のあちらこちらに小学生の書いた絵が
タイルになって飾られている。
その可愛らしい絵に地域に寄り添う商店街の優しさが滲んでいる。
振袖姿の若い女性の写真が写真店の店頭を飾っていた。
一昨日は成人式だった。
写真店の横で屈託なく笑いながら話す二人の高校生とすれ違った時、
僕の通った高校の友達が池上線を使っていたことを思い出した。
彼の家は久が原だった。
奴とは成人式以来逢っていない。
ライラックの花言葉は「思い出」であり、
「友情」でもある。小さな駅の商店街が、
記憶の片隅から昔の友達を引き出してくれた。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 久が原風月堂

    久が原風月堂

    戦後すぐから70年続く和菓子店。現在は三代目が伝統の味を守っている。餡も餅も生地もカス テラも、吟味した国産材料を使って全てが手作り。季節ごとの和菓子は店主の技も冴え、おい しさだけでなく手の込んだ美しさがある。正月の今は、鶴や松などのおめでたい和菓子が陳列 棚に煌めいていた。定番のうぐいす餅や饅頭と並んで乙女餅という可愛らしい名前の餅菓子が あった。柔らかい乙女餅を頬張るとほっぺが落ちた。

    久が原風月堂

    久が原風月堂 久が原風月堂

    戦後すぐから70年続く和菓子店。現在は三代目が伝統の味を守っている。餡も餅も生地もカス テラも、吟味した国産材料を使って全てが手作り。季節ごとの和菓子は店主の技も冴え、おい しさだけでなく手の込んだ美しさがある。正月の今は、鶴や松などのおめでたい和菓子が陳列 棚に煌めいていた。定番のうぐいす餅や饅頭と並んで乙女餅という可愛らしい名前の餅菓子が あった。柔らかい乙女餅を頬張るとほっぺが落ちた。

  • 三木善米店

    三木善米店

    戦前から久が原のこの地でお米を商っているお店。有機米や無農薬にこだわり、日本各地の厳 選した玄米を販売時に店頭で精米してくれる。今日も25種類の玄米がドンと店先に並んでい た。三代目のご主人は、生産している農家さんの田圃まで行って話を聞きながらお米を選ぶこ ともあるという。嬉しいのは、今でもお米の配達をしてくれることだ。お年を召されたご常連 には欠くことのできないサービスだろう。

    三木善米店

    三木善米店 三木善米店

    戦前から久が原のこの地でお米を商っているお店。有機米や無農薬にこだわり、日本各地の厳 選した玄米を販売時に店頭で精米してくれる。今日も25種類の玄米がドンと店先に並んでい た。三代目のご主人は、生産している農家さんの田圃まで行って話を聞きながらお米を選ぶこ ともあるという。嬉しいのは、今でもお米の配達をしてくれることだ。お年を召されたご常連 には欠くことのできないサービスだろう。

  • 手仕事ショップ・フォレスト

    手仕事ショップ・フォレスト

    2015年に開店したお店。メインの商品は切子硝子。久が原駅から4駅先の蒲田にフォレストの江戸 切子工場がある。伝統的な江戸切子の文様にとどまらず、玉模様をベースにした柔らかな水鏡模様 などのオリジナルデザインは蒲田切子として、ここでしか手に入らない逸品。蒲田切子で傾ける一 献の味わいは、きっと格別だろう。切子硝子の他にも様々な手仕事の商品を販売している。

    手仕事ショップ・フォレスト

    手仕事ショップ・フォレスト 手仕事ショップ・フォレスト

    2015年に開店したお店。メインの商品は切子硝子。久が原駅から4駅先の蒲田にフォレストの江戸 切子工場がある。伝統的な江戸切子の文様にとどまらず、玉模様をベースにした柔らかな水鏡模様 などのオリジナルデザインは蒲田切子として、ここでしか手に入らない逸品。蒲田切子で傾ける一 献の味わいは、きっと格別だろう。切子硝子の他にも様々な手仕事の商品を販売している。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・東京都大田区久が原30-30-18

コメント

*が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

トップへ
街てく。