日暮里
山手線 日暮里駅

谷中銀座商店街

商店街一覧

谷中はもはや世界のYANAKA。

日暮里駅を出て桜並木の御殿坂の緩い坂を上る。
しばらく歩くと坂の頂点に着いた。
緩い下り坂を進むと空が広くなった。
目の前には美しい夕景で有名な「夕焼けだんだん」の階段。
夕焼けだんだんを下りきった先に
「谷中ぎんざ」と記された大きな三角のアーチが見える。
階段を下りるとアーチのすぐ右横に菓子店があった。
「後藤の飴」は大正11年創業で、
自家製の飴が店の看板商品だ。
店にはニッキ飴やハッカ飴など10種類程の飴が並んでいる。
店主に聞くと秋から冬にかけては
種類も増えて30種類ほどの自家製飴が棚に並ぶそうだ。
話を聞いていると欧米からの観光客が
店に入って来て珍しそうに飴を眺めだした。
店を出て通りを見ると日本人よりも
海外からの観光客の姿の方が多いようだ。
後藤の飴の少し先の書店に入ると店主が本を整理している。
武藤書店も古い店で創業は75年以上前になる。
二代目によると
昔は物販の店が多く並ぶ普通の商店街だったのだが、
近年は海外からの観光客が多くなり
店も飲食や土産物の店舗が増えたと話してくれた。
通りを先に進んで行くと
「フロランタン専門」と書かれた店舗があった。
フロランタンとは?気になって店に入ると
可愛らしいお菓子が並んでいる。
店の人に聞くとフロランタンは
フランスの焼き菓子だと教えてくれた。
Atelier de florentinaでは
8種類ほどのフロランタンを販売している。
季節ごとの商品もあって今の季節は「夏塩」。
秋には「かぼちゃ」のお菓子が店に並ぶそうだ。
さらに先へ歩いて行くと
木の引き戸が時代を感じさせる酒店「越後屋酒店」を発見。
中へ入ると酒が並ぶ棚の他に立派なカウンターが設えてある。
明治37年創業の店では3年ほど前から
立ち飲みができるスペースを用意して観光客などをもてなしている。
店を後に通りに出ると涼しげな風鈴の音が聞こえてきた。
風鈴が鳴る店は「小野陶苑」。
女将さんによると陶器店も最近は海外からの客が多く、
外国人には徳利や猪口などの酒器に人気があるそうだ。
話を聞いていると、この店にも青い目の客が入って来た。
陶器店の斜向かいにある鮮魚店「福島商店」の店先では
ホタテやカキなどの貝類を串に刺して焼いている。
この焼き貝の前にもブロンドの髪の女性の姿。
谷中銀座商店街を訪れる人たちは、とてもワールドワイドだ。
商店街の終わりは以前訪れた「よみせ通り」に突き当たる。
改めてアーチを見上げると
「谷中ぎんざ」の文字の上に「ひぐらしの里」とある。
日暮里をもじった「ひぐらしの里」なのだろうが、
僕は蝉のヒグラシを想起してしまった。
♪遠くで聞こえる ひぐらしの音が どこかで呼んでる 懐かしい声が・・・♪
大貫妙子の楽曲が耳の奥に聞こえる。
暑かった、暑かった夏も終わる。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 後藤の飴

    後藤の飴

    大正11年創業の菓子店、看板通り自家製の飴が店の看板商品。今日の店にはニッキやハッカやはちみつ、夏らしいサイダーなど10種類程の飴がキラキラと並んでいる。店主に聞くと秋から冬にかけては種類も増えて30種類程の自家製飴が棚に並ぶそうだ。店では飴の他にもかりんとうや煎餅などの菓子も豊富に販売している。自家製飴を舐めながらの谷中散歩は、気持ちも甘くほぐしてくれること間違いなし。

    後藤の飴

    後藤の飴 後藤の飴

    大正11年創業の菓子店、看板通り自家製の飴が店の看板商品。今日の店にはニッキやハッカやはちみつ、夏らしいサイダーなど10種類程の飴がキラキラと並んでいる。店主に聞くと秋から冬にかけては種類も増えて30種類程の自家製飴が棚に並ぶそうだ。店では飴の他にもかりんとうや煎餅などの菓子も豊富に販売している。自家製飴を舐めながらの谷中散歩は、気持ちも甘くほぐしてくれること間違いなし。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・台東区谷中3丁目13−1

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