白山
都営三田線 白山駅

しんみち通り

商店街一覧

細い通りに学生街の喫茶店は健在。

都営三田線の白山駅を出て、白山上の交差点へ。
交差点は五差路になっていて、
その中の一方通行の細い通りへ入って行った。
特に商店街という風でも無いのだが店舗がポツリポツリと見える。
白山は学生時代に通った街。
この通りにあった喫茶店にも足繁く通ったものだ。
通りを入ってすぐの新しいビルの一角に
下駄や草履などが並ぶ小さな履物店があった。
店は「青木屋履物店」。
歴史ある店の暖簾は二代目夫妻が守っている。
最近では常連客の他に、
ネットで探して草履の修理を依頼に来る客も多いそうだ。
店の一角に巾着袋と布のバッグが陳列されていた。
これは女将さんのお手製だ。
招き猫がデザインされたバッグはなんだかご利益がありそう。
先に進むと「風月堂」と染め抜かれた渋い暖簾を下げる店が出てきた。
骨董品店かと思い扉を開けた店舗は、
店主が趣味で集めた品々が並ぶギャラリーだ。
木工製品を中心に丁寧に手仕事を施された食器や酒器など、
様々な製品が並んでいる。
店主に聞くと、ほぼ3週毎に展示は入れ替えるそうだ。
今日は木の薙刀や鍬などが僕の目を惹いた。
店では非売品の展示の他に磁器を販売している。
磁器は九州の有田で店主の娘さんが作っている物。
その可愛らしい有田焼も一見の価値がある。
ちなみに梅月堂の屋号は以前店主が商っていた
煎餅店の屋号を引き継いだもの。
二代目として毎日手焼きで煎餅を作り続けてきた店主だからこそ、
展示品には手仕事のへのこだわりを持っているのだ。
気さくな店主と話をしていると時間が経つのを忘れてしまう。
店主によると通りは「しんみち通り」と言って、
以前は店舗がギッシリと軒を連ねていたそうだ。
「しんみち通り」の終わりは本郷通りと交わるのだが、
そこには江戸時代が起源の駒込土物店(こまごめつちものだな)と
呼ばれる江戸三大市場の一つの青果市場があって、
その頃から「しんみち通り」では
様々な店が商いをしていたのだと教えてくれた。
「風月堂」を出て、本郷通りに向かって行くと
青果店がシャッターを上げていた。
店主に話を聞くと屋号は「八百市」。
暖簾を守る自分は少なくとも四代目以上なのだと話してくれた。
店は駒込土物店があった頃から青果問屋を続けているそうだ。
通りには新しい店もオープンしている。
「ICE CREAM PICNIC」は、
2024年10月オープンのアイスクリームとコーヒーの店。
アイスのショーケースには色とりどりの10種類のアイスクリーム。
ダージリンとホワイトチョコの「リッチダージリン」が僕の好みかな。
通りには喫茶店が3、4店舗ほどがシャッターを上げている。
僕が通った店は無くなっていたが、喫茶店が多いのは学生の街の証だ。
喫茶店でランチを食べても良いのだが、
久しぶりに大学の学食にでも寄って帰ろうかな。
ここの学食、かなり評判が良いようなのだ。
大学の先輩でもある梅月堂の店主が言っていた。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • 梅月堂ギャラリー

    梅月堂ギャラリー

    店主が趣味で集めた品々が並ぶギャラリー。木工製品を中心に食器や酒器など、様々な製品が並んでいる。店では展示の他に店主の娘さんが作った有田焼の磁器も販売している。僕は鹿の後ろ姿がデザインされた小皿に心惹かれた。展示品や有田焼はもちろん、無骨な雰囲気だが話をする端々に優しさが滲み出る店主の人柄が店の売り物だ。

    梅月堂ギャラリー

    梅月堂ギャラリー

    店主が趣味で集めた品々が並ぶギャラリー。木工製品を中心に食器や酒器など、様々な製品が並んでいる。店では展示の他に店主の娘さんが作った有田焼の磁器も販売している。僕は鹿の後ろ姿がデザインされた小皿に心惹かれた。展示品や有田焼はもちろん、無骨な雰囲気だが話をする端々に優しさが滲み出る店主の人柄が店の売り物だ。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・文京区本駒込

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