雑色
京浜急行電鉄線 雑色駅

水門通り商店街

商店街一覧

夏の終わりは、楽しくもあり、少し寂しい。それが故郷の商店街。

多摩川の河口近くに、六郷水門はある。
船溜まりには小さな船が数艘浮かんでいた。
脇には、僕たちが子どもの頃、マンモス団地と呼んでいた古い大きな団地が水門を見下ろしながら立っている。
その水門から京急雑色駅に向かう通りが水門通り商店街だ。
この街は、僕の故郷でもある。
商店街は、高度成長期に大小の工場で働く人とその家族の暮らしを支えた。
今、通りを気忙しく行き交う人たちの多くは、工場の代わりに林立したマンションに住む人たちなのだろう。
往時に比べると店舗の数は少なくなったが、昭和48年創業の魚屋「魚鈴」の店主は、今でも毎日市場に仕入れに行き、活きの良い魚を店頭に並べているし、昭和5年から六郷の地でお酒を販売している森田屋商店は、ワインの専門店としてその名を世界に轟かせている。
コロッケのおいしい肉屋も自家製の糠漬けを置く八百屋も健在だ。
子どもの頃には無かった珈琲豆専門店など
個性的なお店を散見することもできる。
50年近く続く水門通り祭りでは、各店舗が綿あめやヨーヨー釣り、
金魚すくいなどの露店を出し、通りが人で溢れかえる。
祭りは、毎年10月の第1土曜と日曜に開催すると
商店街会長の小林さんが教えてくれた。
水門通りは、けっこう元気だ。
ただ、少し寂しいのは、中学校の帰り道、猪木対アリ戦を食い入るように観た電気屋も、ガッチャマンの声優さんがやっていたたこ焼き屋も、友だちのO君の家のパン屋も、Kさんの家の駄菓子屋も、無くなっていること。
阿部君の理髪店は、常連客の要望がある時だけ、シャッターを開けるそうだ。
痛くなるほど首を曲げて見上げたマンモス団地の友だちも、もういない。
僕自身、もう六郷に住んでいないのだけれど。
♪麦わら帽子は もう消えた・・・姉さん先生 もういない・・・♪
夏の終わりに昔と変わらない水門を眺めていると、頭の芯で吉田拓郎の「夏休み」がリフレインした。

案内人:小林猛樹
写真はこちら

案内人

商店街。ひと、もの、あじ

  • Mame cafe

    Mame cafe

    Mame cafeは、自家焙煎珈琲豆専門店。モカやマサイ、TAMAGAWAブレンドなど20種類以上の 生のコーヒー豆を用意。客の好みや要望を店主が丁寧に聞きながら豆の炒り方をアメリカンか らイタリアンまでの7段階から選び、その場で焙煎し、挽いてくれるオーダーメードのコーヒー 豆販売店だ。店主は、もとは映像ディレクターだったがコーヒー好きが高じてこの店を平成22 年に開店した。ハワイ コナの豆は産地のハワイから直接仕入れている。通りを歩いていてコー ヒーの良い匂いがしてきたらMame caféはすぐそこだ。

    Mame cafe

    Mame cafe Mame cafe

    Mame cafeは、自家焙煎珈琲豆専門店。モカやマサイ、TAMAGAWAブレンドなど20種類以上の 生のコーヒー豆を用意。客の好みや要望を店主が丁寧に聞きながら豆の炒り方をアメリカンか らイタリアンまでの7段階から選び、その場で焙煎し、挽いてくれるオーダーメードのコーヒー 豆販売店だ。店主は、もとは映像ディレクターだったがコーヒー好きが高じてこの店を平成22 年に開店した。ハワイ コナの豆は産地のハワイから直接仕入れている。通りを歩いていてコー ヒーの良い匂いがしてきたらMame caféはすぐそこだ。

  • 川田生花店

    川田生花店

    僕の中学の同級生の花屋さん。訪れた日、店では現役のお母さんがお嫁さんと一緒に仕入れた ばかりの花を選別していて、ガラスケースの中からは鮮やかな赤や橙色の鶏頭と真紅のバラが 秋の訪れを知らせてくれた。昭和38年創業の店は、5年程前からインターネットでの販売も行っ ている。生花や花束はもちろん、フラワーアレンジメントなども人気の商品だ。花の市場でも ある大田市場が近いので、店に並ぶ花々は新鮮なこと間違いなし。興味のある方は、http://www.kawataseikaten01.com/をクリッ ク。

    川田生花店

    川田生花店 川田生花店

    僕の中学の同級生の花屋さん。訪れた日、店では現役のお母さんがお嫁さんと一緒に仕入れた ばかりの花を選別していて、ガラスケースの中からは鮮やかな赤や橙色の鶏頭と真紅のバラが 秋の訪れを知らせてくれた。昭和38年創業の店は、5年程前からインターネットでの販売も行っ ている。生花や花束はもちろん、フラワーアレンジメントなども人気の商品だ。花の市場でも ある大田市場が近いので、店に並ぶ花々は新鮮なこと間違いなし。興味のある方は、http://www.kawataseikaten01.com/をクリッ ク。

  • 森田屋商店

    森田屋商店

    昭和5年からお酒を販売している森田屋商店。古い大きなお酒の看板と2台の年代物のベスパが 店頭を飾っている。20年程前からワインに注力しているお店は、日本はもとよりアメリカなど の海外からもお客が訪ねて来る店だ。ファインアートのアーティストでもある3代目は、ワイン の他にも音楽や芸術など様々な分野に造詣が深く、こだわりを持っている人。一見とっつき難 そうだが、話しをするととても面白い人物。今度、ワインを飲みながらゆっくりと話をしてみ たい。ワイン好きの方もそうでない方も、訪ねて行く価値あり。

    森田屋商店

    森田屋商店 森田屋商店

    昭和5年からお酒を販売している森田屋商店。古い大きなお酒の看板と2台の年代物のベスパが 店頭を飾っている。20年程前からワインに注力しているお店は、日本はもとよりアメリカなど の海外からもお客が訪ねて来る店だ。ファインアートのアーティストでもある3代目は、ワイン の他にも音楽や芸術など様々な分野に造詣が深く、こだわりを持っている人。一見とっつき難 そうだが、話しをするととても面白い人物。今度、ワインを飲みながらゆっくりと話をしてみ たい。ワイン好きの方もそうでない方も、訪ねて行く価値あり。

商店街。MAP

  • ●住所
     ・東京都大田区東六郷2丁目13

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